パイロットとしての
キャリアとは何か。
副操縦士から機長へ。その先だけがキャリアではない。
キャリアはすでに、今日から始まっている。
パイロットとしてのキャリアとは何か。
皆さんはパイロットとしてのキャリア構築を考えたことがありますか。言葉だけ聞けば大学を卒業した後に大手に入社し、副操縦士から始まり5年も10年も副操縦士を経験しようやく機長になることをパイロットのキャリアと考えているかもしれません。
「そんなことばかり考えているからパイロットとして働けないのです。」
巷で「キャリア転職」「キャリアサポートなら」など、うんざりするほど耳にします。しかしそれらの多くは本質を外しています。
※ この記事は弊社代表が直接書いています。
パイロットのキャリアアップ3原則。
多くのパイロットを育成し、数えきれないほどの航空会社を訪問して見えてきた現実をもとに、数ある原則の中から3つに絞った。
行動を起こす
歴史的に見ても成功者や勝者は振り返れば人の何倍も行動を起こしています。よく「行動の質を上げたい」「行動するなら効率よく」などと聞きますが、「量」には敵いません。10の行動を起こし、10失敗すると11回目で失敗しない方法を考えますが、質を高めるあまりに3回の行動で4回目では前者の半分も経験は得られません。質というのは経験を一つの仮説として磨かなければならず、行動はその大原則といえます。もう少し平たく言えば「相談する」「実際に調べてみる」などの小さな行動が成功への何よりの近道なのです。
語学力を伸ばす
大学の操縦過程やパイロット留学をしたくらいでは働くために必要な語学力はほとんどありません。これは私が常日頃から留学生に「早く就職したいなら語学力を伸ばせ」と話してきました。いくらIELTSで7.5を取ろうともまだまだ伸ばす余地はありますし、専門外の領域をあえて英語で調べるなど知見を広げ、感性を磨くことはパイロットのキャリアアップに必ず必要になります。小難しいことを考えたり、小手先の裏技など役にも立ちません。まずは語学力を昨日より伸ばすことが重要となります。
学習を続ける
学習と聞くと、語学力を伸ばすと同じ意味に捉えるかもしれませんが、それは違います。日本人は社会人になって学習(読書など)しない国として上位に入っています。私が常日頃「パイロットは社会性がない」というのはこの学習をしていないことが一番の原因と思っています。確かにパイロットは自らの操縦技量を維持し、安全運航を心がけなければなりません。しかしそれは「学習しなくていい」とはならないのです。新聞を読む、月に最低1冊は本を読む、金融経済の最低限の勉強をするなど、学習を続けるとはパイロットとしてのキャリア構築の質を高めるために必須なことなのです。
3原則がなぜ重要なのか。
3原則に言及し簡単に解説しましたが、そもそもなぜ必要なのでしょうか。まだパイロットとして働けていない「あなた」。そう、「あなた」です。大学を出たりフライトスクールを出て、就職活動していてもなぜかいい巡り合わせが来ない。それは会社との相性もありますが、そもそも採用する側は「この人は成長するか」「会社へ貢献してくれるか」を考えます。
パイロットの採用現場ではあまり重要視されていない傾向が強いですが、欧米・欧州などは昔からこのような考えでした。貢献するには学習は必要となり、面接で「最近気になったニュースは何ですか」の問いに対してどちらが適切でしょうか。
「先月起きた◯△航空の事故ですが、あのような事故を起こさないよう常日頃から安全を意識していきたいです。」
「今日の新聞で働く環境の満足度調査という記事があったのですが、これからの時代は労働者側の権利ばかりではなく、いかに限られた環境で順応して柔軟な考え方を持つかも大切だと感じました。」
回答Aの航空機事故のことや安全意識は「パイロットとして当たり前」なのです。大切なのは常に広い視野で物事を客観的に捉え分析する力。これが真の安全運航や組織内の心理的安全性を産む。
パイロットとしてのキャリアを構築するには他者より優れていなければなりません。本当に必要なのは行動を起こし、常に学び続ける姿勢です。
最後に。
今回はパイロット留学に直接関係ないと思われがちな、今からのキャリア構築準備——もしくは既に有資格者である人が考えるべきキャリア構築のマインドについて書きました。
皆さんは「優秀」なのです。ただ、そこに少しの「勘違い」という調味料が入り、「理想」というブラックボックスに入っている限りその先は見ることができません。
まずは行動あるのみです。
Last Updated: 2026.05.30









