今からできる3つの準備
今日からお金をかけずに始められる、効果の大きい準備を3つにまとめました。 才能や環境に関係なく、誰でも取り組める内容です。
① 学ぶ姿勢を整える
パイロットは大量の情報を扱う仕事。 ですが、最初から難しい教材は必要ありません。 「軽く触れる」「少し調べる」など、負担のない習慣で十分です。
- 1日10分の航空ニュース
- 気になる言葉をその場で検索
- 興味が湧いたら少しだけ深掘り
② 人と関わる力を意識する
訓練の成否はコミュニケーションに大きく左右されます。 教官とのやり取り、ミスの共有、協力する姿勢など、 日常で意識できることがたくさんあります。
- 相手の話を最後まで聞く
- 報連相を丁寧にする
- 感情ではなく事実で話す練習
③ 航空の世界に慣れていく
専門用語や文化に“軽く触れておく”だけで、 訓練開始後の理解速度が大きく変わります。
- 天候や航空ニュースを見る習慣
- YouTubeで航空ドキュメンタリー視聴
- 航空事故レポートの要約だけ読む
パイロットを目指す前に知っておいてほしいこと
パイロットを目指す人の中には、「試験さえ突破すればなんとかなる」と考えてしまう人がいます。 過去問を繰り返したり、暗記に力を入れたり──もちろんそれらも必要です。 しかし、それだけに意識を奪われてしまうと、訓練に入ったときに“決定的な壁”にぶつかります。
パイロットは、何かをトレードオフ(犠牲にして)成立する職業ではありません。 「学ぶ姿勢」「人と関わる力」「素直さ」「ミスを認める誠実さ」などは、 才能で補えない領域であり、試験勉強では絶対に鍛えられません。
パイロットは類稀な能力やセンスを備えているからといって、 それと引き換えに社会性や学ぶ姿勢を捨ててもいいという“トレードオフの世界”ではありません。 しかし残念ながら、能力を誤解し、自らの立ち位置を勘違いしてしまうパイロットが多いのも事実です。
もし、“人として積むべき部分を後回しにして、試験対策だけを優先しよう”と考えているなら、 それはパイロットの世界では危険な考え方です。 訓練では、知識よりも報連相・素直さ・教官とのコミュニケーションが圧倒的に重要になります。
試験はあくまで入口であり、ゴールではありません。 本番は訓練に入ってからで、「どんな人間としてそこに立つか」がその後をすべて決めます。
だからこそ、過去問より先に整えるべき準備があります。 今日からできる小さな習慣や行動が、訓練で伸びるための“本当の土台”になります。
パイロットを目指す君に贈る2冊
パイロットという職業は、操縦技術や座学だけで成立するものではありません。 実際にあなたを救い、乗客を救い、仲間を救うのは 「社会性」「学ぶ姿勢」「判断力」「他者との向き合い方」── こうした“人としての土台”です。
これらは訓練に入ってから急に身につくものではありません。 今日この瞬間から、少しずつ視点と思考を磨くことで、 訓練密度・教官との関係・安全意識・学習効率は大きく変わります。
そこで、パイロットを目指す君に特に読んでほしい“本質を突く2冊”を紹介します。 この2冊は、空で戦う前に「人としてどうあるべきか」を考えるきっかけとして最適です。
恐れのない組織 ― 心理的安全性が学習・成長をもたらす
心理的安全性を世界に広めた名著。 “ミス”“報告”“信頼”“共同作業” パイロットの訓練や実務に直結するエッセンスが詰まっています。
▶ Amazonで見る学習は相互信頼をうみ、安全が生まれ、チームが強くなる。 空を目指すなら“人としての準備”も一緒に始めてほしい。
なぜこの2冊をおすすめするのか
役職ではなく“責任と権限”で動く世界
機長は偉いわけではありません。 チーフパーサーが偉いわけでもありません。 空の世界には上下関係の「偉い・偉くない」ではなく、 それぞれに与えられた“責任と権限”があります。 そして、その全てを最後に引き受けるのが機長という役割です。
過去の航空事故が示す「環境の危うさ」
多くの航空事故は、操縦技術の不足ではなく、 コックピット内の空気・組織文化・上下関係 が引き金になっています。 どれだけ優秀なパイロットでも、環境が悪ければ判断を誤り、 コミュニケーションの崩壊が重大事故につながります。
欧米の書籍が“航空”に触れる理由
欧米のマネジメント論や組織論の本には、 しばしば航空事故やCRM が登場します。 これは、航空文化が一般生活にも深く浸透していることに加え、 「組織の崩壊」と「事故の構造」が本質的に似ているからです。 表面的な“形式だけのCRM”がなぜ危険なのかも、 読書を通じて理解できます。
この2冊は、単なる知識ではなく、 “空の世界に必要な人間のあり方” を教えてくれる貴重な本です。
このように読書をすることで、思いもよらない角度から自分の業界を俯瞰して見ることができます。 これはパイロットに必要な“広視野(広い視点)”にも直結します。 そして、こうした気づきや視点は、座学のテキストには書かれていません。
困ったらいつでも相談してください。
「今の自分からパイロットを目指せるのか?」という不安や疑問も、遠慮なく送って大丈夫です。
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