【カナダ現地訪問レポート】Sunwest Aviationを訪問し、チャーター業界のリアルを伺いました
カナダでは、地域輸送・企業移動・医療搬送など、多様な需要を支えるチャーター航空の存在が非常に大きく、とりわけ西カナダでは日常インフラの一部として欠かせない役割を担っています。 しかしその一方で、多くのチャーター会社が深刻なパイロット不足に直面しているのが現状です。
今回、当社は2024年より交流のある Sunwest Aviation （カルガリー拠点）を訪問し、CEOのMathew氏と意見交換を行いました。 Sunwest Aviation は西カナダ最大級のチャーター運航会社であり、ビジネスジェット、ターボプロップ、エアメディカル（医療搬送）など多様な機材を保有する企業です。 また、業務都合により日本へ飛来することもある国際的な運航体制を持っています。
チャーター事業は定期航空とは異なる難しさが多く、突発的なフライト依頼や地方空港へのアクセス、医療搬送など時間的制約の大きい運航も少なくありません。 そのため、即応性・判断力・柔軟性を備えたパイロットの確保は、業界全体の大きな課題となっているとのことでした。
訪問の中では、カナダ国内のパイロット需給の変化や、チャーター運航が求める人材像について多くの話を伺いました。 特に印象的だったのは、「チャーターの現場は、パイロットが人としてどう動けるかを重視する」という点です。 天候判断や技量だけでなく、国際的なクルーとの協働、突発的な状況に対するコミュニケーション能力など、総合力が求められる世界だということを改めて実感しました。
また、カナダでは訓練終了後にチャーター会社で経験を積むキャリアルートは非常に一般的であり、そのチャンスは留学生にも十分あります。 語学力と主体性、そして安全運航に対する姿勢が備わっていれば、チャーター分野で活躍する可能性は大きく広がります。
当社代表が常々話しているように、 「パイロット不足＝誰でも採用される時代」ではありません。 むしろ求められる水準は上がっており、高い英語力、多国籍環境での協働意識、柔軟な判断力、コミュニケーション力といった“社会性”がこれまで以上に重要になっています。
今回の Sunwest Aviation 訪問を通じ、パイロット留学は単に免許を取得するだけではなく、世界の航空現場で戦力となるための総合的な成長プロセスであるという事実を改めて実感しました。 当社としても、現地から得たリアルな情報を今後のサポート体制に反映し、カナダで、そして世界で活躍できるパイロットを送り出せるよう努めてまいります。
